FTA活用ガイド

FTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)は、対象品目や取引条件が協定の定める条件を満たすことで、関税の削減・撤廃を受けられる制度です。一方で、協定ごとに異なる原産地規則や証明手続きを正しく理解しないまま利用を進めると、判定ミスや書類不備により、追徴課税や取引先とのトラブルにつながることもあります。
このページでは、FTA・EPAを活用するうえで押さえておきたい基礎知識と、実際に活用を進める際の基本的な流れをご案内します。個別の調査・判定支援については、提供サービスをご覧ください。

FTA・EPAとは

FTA(Free Trade Agreement:自由貿易協定)は、締結国・地域間で関税の撤廃・削減や貿易ルールの緩和を取り決める協定です。EPA(Economic Partnership Agreement:経済連携協定)は、関税だけでなく投資、知的財産、人の移動など、より幅広い経済関係の強化を目的とした協定で、日本が締結している協定の多くはEPAに該当します。

対象となる品目が協定の定める条件(原産地規則)を満たしていることを確認できれば、輸入時にFTA・EPA税率が適用され、通常の税率(MFN税率)よりも低い関税、または無税での輸入が可能になります。ただし、適用できるかどうかは協定・品目・取引条件によって異なるため、個別の確認が必要です。

FTA・EPAとは

FTA・EPA活用の基本ステップ

FTA・EPAの活用は、大きく次のようなステップで進めます。品目や取引の複雑さによって必要な確認事項は異なりますが、全体の流れを押さえておくことで、どこから着手すべきかを判断しやすくなります。

01

対象協定・適用条件の確認

輸出国・輸入国、取引条件を踏まえ、利用可能な協定と適用条件、通常税率との差を確認します。

02

HSコード・関税率の確認

商品の仕様や用途をもとにHSコードを検討し、通常税率とFTA・EPA適用税率を調査します。

03

原産地規則への適合確認

品目別原産地規則や累積、デミニミス等の規定と照らし合わせ、原産性を判断します。

04

原産地証明書類の準備

協定・取引に応じた証明方法を確認し、必要な証明書類・保存資料を整えます。

05

社内体制の整備・継続運用

業務フロー、役割分担、規程を整え、判定・証明・更新を継続的に運用できる体制をつくります。

各ステップの詳しい支援内容は提供サービスでご案内しています。

原産地規則の基礎知識

FTA・EPAを活用するうえで特に重要なのが「原産地規則」です。対象品目がどの国の原産品とみなされるかを判断する基準で、協定ごと・品目ごとに定められています。代表的な考え方は次のとおりです。

01

品目別原産地規則(PSR)

協定・品目ごとに定められた原産性の判断基準で、関税分類変更基準、付加価値基準、加工工程基準などがあります。

02

累積(Cumulation)

協定加盟国・地域で行われた生産や使用した原材料を、自国の生産とみなして原産地判定に算入できる仕組みです。

03

デミニミス(僅少の非原産材料)

非原産材料の使用割合が一定の基準以下であれば、原産地規則を満たすとみなす例外規定です。

よくある用語

FTAとEPAは何が違うのですか?

FTAは関税の撤廃・削減を中心とした協定です。EPAは関税に加えて投資、知的財産、人の移動など、より幅広い分野を含む協定で、日本が締結している協定の多くはEPAに該当します。

HSコードとは何ですか?

「Harmonized System Code(統一システムコード)」の略称で、貿易対象となる商品を国際的に統一されたルールで分類するための商品分類コードです。関税率やFTA・EPAの適用可否は、このHSコードをもとに判断されます。

原産地規則とは何ですか?

ある製品がFTA・EPA上「その国の原産品」と認められるための条件を定めた規則です。品目ごとに、関税分類変更基準や付加価値基準などの基準が定められています。

原産地証明書とは何ですか?

対象品目がFTA・EPAの原産地規則を満たしていることを証明する書類です。第三者証明、自己申告など、協定によって証明方法が異なります。

FTA・EPAの活用にはどのくらいの準備期間が必要ですか?

品目数や取引の複雑さによって異なりますが、HSコード・原産地規則の確認から証明書類の準備まで、一定の調査期間が必要です。早めのご相談をおすすめしています。

FTA・EPAの活用可否や、原産地規則への適合状況について、個別にご相談いただけます。対象国、品目、現在の取引状況をお知らせください。

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